美容コラム

肌は酸化で老け、年齢とともに酸化しやすくなる ― 静かに進む変化の話

「酸化は老化の原因です」

美容の世界では、よくそんな言葉を見かけます。

なんだか怖い響きですが、実は“酸化=悪”と単純に考えるものでもありません。

肌の酸化は、年齢とともに静かに進む自然な変化のひとつ。
大切なのは、過剰に怖がることでも、無理に止めようとすることでもなく、 “増やしすぎない”という視点だと感じています。

今日は、肌の酸化について、不安を煽らず、できるだけ落ち着いた距離感でまとめてみます。

肌の「酸化」とは、どういう状態なのか

肌の酸化は、よく「サビ」に例えられます。
金属が空気や水に触れてサビていくように、 私たちの肌も、外部刺激や体内の反応によって少しずつ変化していきます。

この酸化が進むと、 くすみやハリの低下、シミなどにつながりやすくなる。
ただし、酸化そのものは、誰にでも起こる自然な現象です。

活性酸素は、完全になくすものではない

活性酸素と抗酸化力のバランスを示したイメージ図

「活性酸素」と聞くと、 老化の原因、悪者、というイメージを持つ方も多いかもしれません。
でも実際には、活性酸素は生きていく上で必要な存在でもあります。
私たちは酸素がなければ生きていけませんが、 体に取り入れた酸素の一部は、体内で活性酸素に変わります。

その割合はごくわずかで、一般的な目安として、体内に取り込まれた酸素のうち数%程度だと言われています。

活性酸素は、 細菌やウイルスから体を守ったり、 古くなった細胞を処理したりと、 私たちが健康を保つために欠かせない役割も担っています。

問題になるのは、 活性酸素が“多くなりすぎた状態”。

抗酸化力とのバランスが崩れることで、 肌や体に負担がかかりやすくなるのです。

年齢とともに、肌はなぜ酸化しやすくなるのか

年齢を重ねると、 体がもともと持っている抗酸化力は、ゆるやかに低下していきます。

加えて、 ターンオーバーのリズムが変わったり、 バリア機能が弱くなったりすることで、 外部刺激の影響を受けやすくなります。

その結果、 同じ紫外線、同じ生活習慣でも、 若い頃より酸化が進みやすく感じるようになる。

これは老化というより、 “体の変化に伴う自然な反応”と言ったほうが近いかもしれません。

紫外線は、肌の酸化を進める大きな要因

肌の酸化を考えるうえで、 やはり外せないのが紫外線です。

紫外線を浴びる → 活性酸素が発生する → 酸化が進む

この流れは、よく知られています。

だからといって、 紫外線を完全に避けることは現実的ではありません。
大切なのは、 浴びすぎないこと、日常的にケアすること。

紫外線との付き合い方については、 別の記事で、もう少し詳しく整理しています。
紫外線対策は最強のアンチエイジング

外からのストレス、内側のストレス

肌の酸化は、紫外線だけで起こるわけではありません。

外的ストレスとしては、 紫外線、乾燥、摩擦など。

内的ストレスとしては、 睡眠不足、食生活の乱れ、精神的なストレスなどが挙げられます。

これらが重なると、 体内で活性酸素が増えやすくなり、 肌にも影響が出やすくなります。

抗酸化作用のある食べ物について、知っておきたいこと

抗酸化作用のある食品として、 野菜や果物、ポリフェノールなどがよく紹介されます。

もう少し具体的に挙げると、

  • 緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー、にんじん など)
  • 果物(ベリー類、りんご、キウイ、柑橘類 など)
  • 大豆製品、ナッツ類
  • 緑茶、紅茶、コーヒー

こうした食品には、 ビタミンC・E、ポリフェノール、カロテノイドなど、 体の抗酸化力を支える成分が含まれています。

たしかに、 これらを日常的に摂ることは意味があります。

ただし、 「これを食べれば肌が若返る」 「シミやシワが消える」 という話ではありません。

抗酸化食品は、 あくまで体が本来持っている防御力を“助ける存在”

肌だけを切り取って考えるのではなく、 睡眠、生活リズム、ストレスとのバランスも含めて、 体全体の環境を整える。

その積み重ねの中で、 結果として肌にも良い影響が出る。

そのくらいの距離感で向き合うのが、 無理がなく、長く続けやすいと感じています。

酸化を「止める」より、増やしすぎないという考え方

酸化を完全に止めることはできません。 活性酸素も、ゼロにはできません。

だからこそ、 溜めない、増やさない、悪化させない。

強いことを一度やるより、 日々の小さな積み重ねのほうが、 結果として肌を守ってくれます。

静かに進む変化と、どう付き合っていくか

年齢とともに変わるのは、 自然なこと。

その変化を無理に止めようとするのではなく、 今の肌に合ったケアを選び、 刺激を増やしすぎない。

それだけでも、 肌はずいぶん穏やかでいてくれます。

酸化と向き合うことは、 肌だけでなく自分自身を大切に扱うということ。

静かに進む変化と、 上手につき合っていけたらいいですね。

-美容コラム
-, ,