「このシミ、スキンケアで消えますか?」
シミを消したい。そんな悩みを持っている女性は、とても多いと思います。
実際、世の中には“シミ用”と書かれたスキンケアがたくさんありますし、 何かしないよりは、やったほうがいい気もする。
でも正直に言うと、 「スキンケアでシミは消えるのか?」という問いには、 少し立ち止まって考える必要があります。
なぜなら、シミはひとつではないから。 見た目が似ていても、でき方も、肌の中で起きていることも違います。
期待しすぎず、あきらめすぎず。今日は「現実的な距離感」で、シミの話をまとめてみます。
シミは、すべて同じものではない
鏡で見ると、どれも「茶色い点」に見えるシミ。 でも実際は、成り立ちがまったく違うものが混ざっています。
原因が違えば、向き合い方も違う。 この前提を知っているだけで、スキンケア選びはかなり楽になります。
よく知られている4つのシミの種類
※ 見た目だけでの自己判断は難しく、正確な判断を必要とする場合は医師の診察が必要です。

一般的に知られているシミの種類と、成り立ちの違い(イメージ)
老人性色素斑(紫外線の蓄積)
いわゆる「一般的なシミ」。 長年浴びてきた紫外線の影響が、少しずつ表に出てきたものです。
年齢とともに増えやすく、 一度はっきり出てしまうと、自然に消えることはほとんどありません。
そばかす(体質・遺伝要素)
子どもの頃から見られることも多く、 体質や遺伝の影響が強いシミです。
大人になるにつれて薄くなる人もいますが、 紫外線の影響で濃くなる場合もあります。 季節によって印象が変わりやすいのも特徴です。
肝斑(ホルモンバランス・摩擦)
左右対称に、 頬骨あたりにぼんやり広がることが多いシミ。
ホルモンバランスの変化や、 日常的な摩擦が関係しているとされています。
年齢とともに自然に薄くなることもありますが、 刺激を与えすぎると、かえって濃くなることもあります。
炎症後色素沈着(ニキビ・刺激のあと)
ニキビやかぶれ、 強い摩擦のあとに残る色素沈着です。
肌のターンオーバーが整っていれば、 時間とともに薄くなる可能性があります。
スキンケアでできること・できないこと
ここが、いちばん大事なところかもしれません。
老人性色素斑は
スキンケアだけで「消す」のは、正直かなり難しい。 現実的なのは、 ・これ以上濃くしない ・増やさない という視点です。
はっきりしたシミを消したい場合、 医療の力(レーザーなど)が選択肢になることもあります。
炎症後色素沈着は
時間とともに薄くなる可能性があります。 ただし、刺激を与え続けると長引くこともあり、 “触りすぎない・いじらない”ことがとても大切です。
どの場合も
即効性は期待しないほうがいい。 数週間で消える、というものではありません。
スキンケア成分がどこまで届くのかを知ると、シミとの距離感も、少し整理しやすくなります。
▶スキンケアは肌のどこまで浸透するのか…
「シミ消し」をうたうスキンケアの注意点
ここは、私自身もかなり慎重になっているところです。
刺激が強くなりがち
「効かせる」設計のものほど、 刺激が強くなる傾向があります。
肌が元気なときは問題なくても、 乾燥しているときや敏感な状態では、 負担になることも少なくありません。
バリアが弱ると、逆効果
バリアが壊れると、 肌は防御反応としてメラニンを作りやすくなります。
薄くしたいはずのシミが、 逆に濃くなることもあり得ます。
「薄くなる=消える」ではない
トーンが明るくなっただけ。 周囲の肌とのコントラストが変わっただけ。
それでも見え方は変わりますが、 「消えた」とは少し違います。
シミは作らない。日々、予防するしかない
結局のところ、 一番確実なのは「これ以上増やさない」こと、 そして「新しく作らない」ことでした。
紫外線を避ける。 摩擦を減らす。 バリアを壊さない。
地味で、即効性はありません。 でも、これが一番裏切らない方法だと感じています。
若いころは、日焼けをしても 特に肌への変化を感じないかもしれません。
ターンオーバーが正常に行われていれば、 日焼けした肌は、時間とともに生まれ変わります。
ただ、そのときは表に出ていなくても、 肌は「紫外線を浴びた」という記憶を残しています。
その小さな積み重ねが、 年齢を重ねたときに、シミとして現れることがあります。
実際、年齢を重ねた方の肌を見ると、 長年紫外線対策をしてきた人と、 あまり意識してこなかった人では、 肌の印象に大きな差があります。
紫外線を浴び続けた肌は、 老化が進みやすく、シミも増えやすい。
レーザー治療でシミを消すことはできますが、 肌そのもののダメージがなかったことにはなりません。
だからこそ、 「消す」ことよりも、 これ以上増やさないこと。
その視点でシミ対策をすることが、 長い目で見て肌が健やかで、そして穏やかでいてくれるように思います。